VALEN-TINE
「やっとおいついたっ!」

はぁはぁと息を荒くしてあたしの腕をつかむひなた。

やめて、これ以上礼花のこと、傷つけないでよっ!

「やだっ!!」

あたしはひなたの腕を振り払ってまた逃げた。
逃げた場所は屋上。

ここはすごく気持ちが晴れるの。
それにここはあたししか入れないしね。
っていうのはただ、あたしが鍵を持っているから。
いつだったっけなぁ・・・。
ひょんなことからこの鍵を手に入れたんだよね。


「あれっ礼。」


「小山くんっ!」


あっこの人は小山くん。
この鍵をくれた人で、この学校の理事長の息子。
だから鍵持ってたんだよね。
確か・・合鍵だっけなぁ。。
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