VALEN-TINE
この、屋上だった。。

「きれーっ!」

その男はあたしを下ろすと、頭の上に何かをのせた。

チャリッ!!

「何?」

あたしは頭の上にのった何かに恐る恐る手をかけた。

「あ、れ、鍵?」


「おー、ここの鍵。」


「何で?」


「また泣かれると困るから?」


その男はそういうと優しい顔をして笑った。


「ぁりがとー!」


まだ赤い目をがんばって開きながらいった。
彼がポンポンとあたしの頭を優しくたたいた。


「泣きたくなったらここに来い・・よ?」


彼はそういうと、屋上からさっていった。
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