VALEN-TINE
あたしが小山くんを連想してにやけると

「へーんなの!」


と小山くんがいった。

なんで、あたしの目の前で容赦なく笑うのかな。
なんで、優しい目をして笑うのかな。
なんで、あなたの顔に悲しさとかさびしさとかが見えないのかな。


あたしに足りないとこ、全部もってるんだね。
なんか憎いよ。
憎いよ。


なんか、憎いけど・・・・・・好き・・・・・・・・・。


「ごめんね、好きだよ」



「え・・・・・・・。」



あたしが俯いてたのに、今度は小山くんが俯いた。




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