十五の石の物語
「すみません。
少々お訊ねしたいのですが、こちらに行商の元締めをされている方がいらっしゃると思うのですが、その方のお宅はどちらでしょうか?」
「……あんたは?」
「私はレヴと申す者。ある事情があって元締めのお力をお借りしたいと思い、訪ねてまいった次第です。」
「……ある事情ねぇ…
元締めは気難しい男だ。
知らない奴には会わねぇと思うぜ」
「一応、紹介状を持ってまいりました」
「ほう…紹介状をな。どれ、見せてみな。」
「これなのですが…」
私が差し出した手紙をひったくるように取り上げると、老人はびりびりと封を切り、中身を読み始めた。
「あ、それ、元締めさん宛てなのに……!」
サリーは焦って声を上げた。
私にはわかっていたのだ。
おそらくはこの老人が元締めだろうということが……
「そうか、そうか。
ミカエルの野郎、達者でやってるようだな。
良かった、良かった。」
ミカエルからの手紙を読み終えると、老人の態度は今までとは一転し、急ににこやかで親しげなものに変わった。
少々お訊ねしたいのですが、こちらに行商の元締めをされている方がいらっしゃると思うのですが、その方のお宅はどちらでしょうか?」
「……あんたは?」
「私はレヴと申す者。ある事情があって元締めのお力をお借りしたいと思い、訪ねてまいった次第です。」
「……ある事情ねぇ…
元締めは気難しい男だ。
知らない奴には会わねぇと思うぜ」
「一応、紹介状を持ってまいりました」
「ほう…紹介状をな。どれ、見せてみな。」
「これなのですが…」
私が差し出した手紙をひったくるように取り上げると、老人はびりびりと封を切り、中身を読み始めた。
「あ、それ、元締めさん宛てなのに……!」
サリーは焦って声を上げた。
私にはわかっていたのだ。
おそらくはこの老人が元締めだろうということが……
「そうか、そうか。
ミカエルの野郎、達者でやってるようだな。
良かった、良かった。」
ミカエルからの手紙を読み終えると、老人の態度は今までとは一転し、急ににこやかで親しげなものに変わった。