十五の石の物語
*
「やった~!やっと着いたね!」
私達は町に着くと早々に例の宝石店を訪ねた。
幸いなことに、店はもう開いていた。
ちょうど良い時間に着いて良かったと思いながら、小さなドアを開けて中に入る。
「あら、あなたはこの間の……」
「あの節は大変お世話になりました。」
「お世話だなんて……まぁ!そのカイヤナイトは…!」
女主人はヴェールの胸に輝くカイヤナイトのペンダントをみつけると、嬉しそうに微笑んだ。
「あなたとこの石はとても波長があってるように思うわ。
きっと、あなたに良い効果をもたらしてくれるわよ。」
「私もそんな気がしているんですよ。」
そう言ってヴェールが微笑んだ。
あのヴェールが、初対面の相手に微笑んだ…
またしてもヴェールの変化に驚かされたが、不意に女主人の言葉を思い出し私は得心した。
そうか…これこそがカイヤナイトの力なのか…と。
宝石に不思議な力があるということは聞いたことはあったものの、それほど真剣にその話を真に受けたこともなければ、増してやこんなにもはっきりと効果の現れるものだとも思ってはいなかった。
それはやはりヴェールの心がそれほどに純粋で澄みきったものだからか、それとも女主人の言うようにこの石とヴェールの波長なるものがあっているためなのか…?
私にはわかるはずもなかったが、嬉しいことには違いない。
「本当に綺麗ね…
この石をみてるとなんだか不思議と懐かしい気がするわ…」
女主人はヴェールのカイヤナイトを見て目を細め、とても愛しそうな表情を見せた。
「マダム…実はこの石はアランさんの石なんです。」
「……なんですって!
あなた、アランを知っているの?」
私は今までのいきさつを女主人に話した。
「やった~!やっと着いたね!」
私達は町に着くと早々に例の宝石店を訪ねた。
幸いなことに、店はもう開いていた。
ちょうど良い時間に着いて良かったと思いながら、小さなドアを開けて中に入る。
「あら、あなたはこの間の……」
「あの節は大変お世話になりました。」
「お世話だなんて……まぁ!そのカイヤナイトは…!」
女主人はヴェールの胸に輝くカイヤナイトのペンダントをみつけると、嬉しそうに微笑んだ。
「あなたとこの石はとても波長があってるように思うわ。
きっと、あなたに良い効果をもたらしてくれるわよ。」
「私もそんな気がしているんですよ。」
そう言ってヴェールが微笑んだ。
あのヴェールが、初対面の相手に微笑んだ…
またしてもヴェールの変化に驚かされたが、不意に女主人の言葉を思い出し私は得心した。
そうか…これこそがカイヤナイトの力なのか…と。
宝石に不思議な力があるということは聞いたことはあったものの、それほど真剣にその話を真に受けたこともなければ、増してやこんなにもはっきりと効果の現れるものだとも思ってはいなかった。
それはやはりヴェールの心がそれほどに純粋で澄みきったものだからか、それとも女主人の言うようにこの石とヴェールの波長なるものがあっているためなのか…?
私にはわかるはずもなかったが、嬉しいことには違いない。
「本当に綺麗ね…
この石をみてるとなんだか不思議と懐かしい気がするわ…」
女主人はヴェールのカイヤナイトを見て目を細め、とても愛しそうな表情を見せた。
「マダム…実はこの石はアランさんの石なんです。」
「……なんですって!
あなた、アランを知っているの?」
私は今までのいきさつを女主人に話した。