十五の石の物語
「俺、アベルのおふくろさんに会って、この石のことを話してみるよ。」

「それが良いよ。
そしてすっきりした気持ちでその石を可愛がってやると良いよ。
その石持ってたら、きっとアベルにも会えるさ!」

「ありがとうよ。
そうと決まれば善は急げだ!
俺は早速出発するぜ!
あんたらはどうする?」

「あ…私達は……あ、そうだ。
サリーがまだ水晶を探したいと言うんでもう少しだけ残ります。
な、サリー?」

「あ…あぁ……」

サリーは私の目論みに気付いたのか、ぎこちなく頷く。



「そうかい?
じゃ、またいつか会おうぜ!」

フィリップは清清しい顔で、三人に別れを告げた。
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