十五の石の物語




「もう~!
なんで私のせいにするんだよ~!」

「まぁ、良いではないか。
さっきは、あの理由しか思いつかなかったのだ。
まさか、本当のことは言えないからな。」

「もうこんなに採ったのにまだ掘りたいだなんて、私がものすごい欲深女みたいじゃないか。」

サリーはぶつぶつと文句を言っていたが、私は窓の景色をみつめ聞いていないふりを決めこんだ。



「それにしてもサリーさん、すごいじゃないですか。
こんなにたくさん採れたんですか?
あ、これなんかけっこう大きいじゃないですか!」

ヴェールはそう言いながら、サリーの集めた水晶の欠片を指差した。
おそらく、ヴェールはサリーの気を逸らそうとしてそんなことを言ってくれたのだと思う。



「そうだろう?
透き通っててすっごく綺麗だよね~!
そうだ!アランの奥さんに頼んでヴェールのも何か作ってもらってあげるよ!
……あ、レヴのはないからね…私とヴェールのだけ作るんだから!」
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