十五の石の物語
あんたには人間よりも森の民の遺伝子が強く受け継がれておるのかもしれんな。
それでじゃ、わしはその血をもらってから、明らかに他の皆よりも年を取るスピードが遅くなったんじゃ。
怪我の回復も早かったし、病気もほとんどすることがなくなり、そしてこんなに達者で長生きをしておるんじゃ。」
「それって、森の民の血の力なのかな?」
「おそらくそうじゃろうなぁ…
そうでなきゃ、並みの人間がこんな年まで生きられるわけがない。」
「そうだよねぇ…
ヴェール、森の民の寿命ってそんなに長いのかい?」
サリーの問い掛けに、ヴェールは小さく首を振った。
「私にはわかりません。
母はそんなに長生きではありませんでしたし、母の母……つまり私の祖母にあたる人は母がまだ幼い頃に亡くなり、母は祖父とずっと二人っきりで暮らしてきたと言ってましたから。」
「わしも年のことなんぞ全く気にしておらんかったからその時は聞かなんだんじゃが、わしがこんなに生きとるからにはきっと彼らの寿命は長いんじゃないのかの…」
「そうなのかもしれませんね。」
「で、おじいさんの血も緑色になったのかい?」
「どのくらいの血をもらったのかはわからんが、わしの血は相変わらず赤いままじゃよ。
わしが心配なのは、もしそんなことがわかれば、彼らの血を狙う輩が出てきやせんかということなんじゃ。
世の中には不老不死なんてもんに憧れとる馬鹿な輩がごまんとおるからの。」
「フランツさん、お心遣いありがとうございます。
あなたが今までそのことを黙っていて下さったおかげで私の種族は守られたのですね…」
ヴェールは、フランツの手を握り締め、感謝の言葉を口にした。
「何を言う。
命を救われたのはわしの方じゃからな。
おかげさまでこうして今でも元気で暮らしておられるのじゃ。
彼らに会えたら、よ~くお礼を言っといておくれ。」
「直接言えば良いじゃん。
みつかったら連絡するから、おじいさんもおいでよ!」
「本当かね!
それはますます生きる気力がわいてくるのう!」
フランツはサリーの提案に、晴々しい笑顔を浮かべた。
それでじゃ、わしはその血をもらってから、明らかに他の皆よりも年を取るスピードが遅くなったんじゃ。
怪我の回復も早かったし、病気もほとんどすることがなくなり、そしてこんなに達者で長生きをしておるんじゃ。」
「それって、森の民の血の力なのかな?」
「おそらくそうじゃろうなぁ…
そうでなきゃ、並みの人間がこんな年まで生きられるわけがない。」
「そうだよねぇ…
ヴェール、森の民の寿命ってそんなに長いのかい?」
サリーの問い掛けに、ヴェールは小さく首を振った。
「私にはわかりません。
母はそんなに長生きではありませんでしたし、母の母……つまり私の祖母にあたる人は母がまだ幼い頃に亡くなり、母は祖父とずっと二人っきりで暮らしてきたと言ってましたから。」
「わしも年のことなんぞ全く気にしておらんかったからその時は聞かなんだんじゃが、わしがこんなに生きとるからにはきっと彼らの寿命は長いんじゃないのかの…」
「そうなのかもしれませんね。」
「で、おじいさんの血も緑色になったのかい?」
「どのくらいの血をもらったのかはわからんが、わしの血は相変わらず赤いままじゃよ。
わしが心配なのは、もしそんなことがわかれば、彼らの血を狙う輩が出てきやせんかということなんじゃ。
世の中には不老不死なんてもんに憧れとる馬鹿な輩がごまんとおるからの。」
「フランツさん、お心遣いありがとうございます。
あなたが今までそのことを黙っていて下さったおかげで私の種族は守られたのですね…」
ヴェールは、フランツの手を握り締め、感謝の言葉を口にした。
「何を言う。
命を救われたのはわしの方じゃからな。
おかげさまでこうして今でも元気で暮らしておられるのじゃ。
彼らに会えたら、よ~くお礼を言っといておくれ。」
「直接言えば良いじゃん。
みつかったら連絡するから、おじいさんもおいでよ!」
「本当かね!
それはますます生きる気力がわいてくるのう!」
フランツはサリーの提案に、晴々しい笑顔を浮かべた。