十五の石の物語
「あぁ~!悔しい!
こんなに楽な道があると知ってたら、あんな辛い思いしなくてすんだのに…!」
「あんたら、一体どんな道を通ってきたんだ?
ここ以外に人間が歩けるような道なんてなかっただろうに。」
アベルの案内のおかげで、帰りは来る時の半分程の時間で町に着いた。
あのけもの道を、今度は重い荷物を背負って進むのだと考えていた私にとっては、気が抜ける程、楽な道程だった。
麓の町で、私達はアベルと別れることになった。
「あんたらのおかげでいろいろと助かったよ。本当にありがとうな。
お礼なんて言えるようなもんじゃないが、お嬢さん達にこいつを…」
そう言うと、アベルは綺麗に磨かれた血玉石をジネットとサリーに手渡した。
「わぁ!あの石、磨くとこんなに綺麗な緑色だったんだね!ありがとう、アベル!」
「まぁ、私にまで…いただいて良いのですか?」
「道具と時間があれば、もっとちゃんとしたものが作れるんだけどな。
つまらないもので悪いが勘弁してくれよ。」
「つまらなくなんてないさ!
すっごく良いよ、この石。
またいつかあんたの店に遊びに行くから、その時はこれをもっと綺麗に細工してペンダントか何かにしておくれよ!」
「あぁ、いつでも来てくれ!待ってるからな!」
こんなに楽な道があると知ってたら、あんな辛い思いしなくてすんだのに…!」
「あんたら、一体どんな道を通ってきたんだ?
ここ以外に人間が歩けるような道なんてなかっただろうに。」
アベルの案内のおかげで、帰りは来る時の半分程の時間で町に着いた。
あのけもの道を、今度は重い荷物を背負って進むのだと考えていた私にとっては、気が抜ける程、楽な道程だった。
麓の町で、私達はアベルと別れることになった。
「あんたらのおかげでいろいろと助かったよ。本当にありがとうな。
お礼なんて言えるようなもんじゃないが、お嬢さん達にこいつを…」
そう言うと、アベルは綺麗に磨かれた血玉石をジネットとサリーに手渡した。
「わぁ!あの石、磨くとこんなに綺麗な緑色だったんだね!ありがとう、アベル!」
「まぁ、私にまで…いただいて良いのですか?」
「道具と時間があれば、もっとちゃんとしたものが作れるんだけどな。
つまらないもので悪いが勘弁してくれよ。」
「つまらなくなんてないさ!
すっごく良いよ、この石。
またいつかあんたの店に遊びに行くから、その時はこれをもっと綺麗に細工してペンダントか何かにしておくれよ!」
「あぁ、いつでも来てくれ!待ってるからな!」