十五の石の物語
*
「宝石にはいろんな人の想いが入るという話を聞いたことがあるかね?
めったにはないのだが、中には恐ろしく悪い念の入った魔石と呼ばれるものがあるんだ。
……言いにくいんだがあんたのその石はその類いの石のようだな。
それも相当に性質の悪い……」
「……性質が悪いとは、どのように悪いのでしょう…?」
「真っ黒いものに囲まれてはっきりとした事情は見えねぇが…
相当昔からあるとても執念深い想いの曰く付きの石だってことだな。
あんたとその石はなんらかの因縁があって、めぐりめぐってあんたの元へやって来たんだろう…」
「…では、私は今後どうなると…?」
「…すまない…
それも俺にはよくわからない…
ただ…女が……」
「女……?」
「あんたがその石の闇から逃れられることが出来るとするなら…
その鍵を握るのは、女だ…
誰かはわからん…
どういう方法でなのかもわからん…
ただ、あんたの行く先には光の道と闇に閉ざされた道があるようだ。
そのどちらに行くかは…
それは、今の俺にはわからない…」
(…一体、なんだというのだ?
この石によって、私がどうなってしまうというのだ…?
サリーも西の塔の魔女も、そして預言者と言われるこのシャルロでさえも見えないという私の未来…
それは本当にそれほど恐れる存在なのか…?
そうだとしたら、どんなことだというのだ?
今はこんなにも平穏な毎日ではないか…)
「宝石にはいろんな人の想いが入るという話を聞いたことがあるかね?
めったにはないのだが、中には恐ろしく悪い念の入った魔石と呼ばれるものがあるんだ。
……言いにくいんだがあんたのその石はその類いの石のようだな。
それも相当に性質の悪い……」
「……性質が悪いとは、どのように悪いのでしょう…?」
「真っ黒いものに囲まれてはっきりとした事情は見えねぇが…
相当昔からあるとても執念深い想いの曰く付きの石だってことだな。
あんたとその石はなんらかの因縁があって、めぐりめぐってあんたの元へやって来たんだろう…」
「…では、私は今後どうなると…?」
「…すまない…
それも俺にはよくわからない…
ただ…女が……」
「女……?」
「あんたがその石の闇から逃れられることが出来るとするなら…
その鍵を握るのは、女だ…
誰かはわからん…
どういう方法でなのかもわからん…
ただ、あんたの行く先には光の道と闇に閉ざされた道があるようだ。
そのどちらに行くかは…
それは、今の俺にはわからない…」
(…一体、なんだというのだ?
この石によって、私がどうなってしまうというのだ…?
サリーも西の塔の魔女も、そして預言者と言われるこのシャルロでさえも見えないという私の未来…
それは本当にそれほど恐れる存在なのか…?
そうだとしたら、どんなことだというのだ?
今はこんなにも平穏な毎日ではないか…)