十五の石の物語
「じゃあ、お護り石のことは?」

「……あぁ…そうだったな…
そのことについては聞くのを忘れていた…」

「レヴは本当に抜けてるんだから!」

「しかし、村がみつかれば、石のことはそこで聞けるではないか。」

「そりゃそうだけどさ。
いろいろ聞いて損はないだろ。
せっかく行ったんだから、もっといろんなこと聞いてきなよ。
あ!わかった!
また、何かおいしいものでもご馳走になってうだうだしてたんだろ!」

「いや…今日はそんなことはない。」

私は小さく頭を振る。



「あんた、どこ行っても何か食べさせてもらってるよね。」

「……今日はそうではないのだ。」

「その割りには遅かったじゃん!」

「……まぁ、いろいろとな…
それはそうと、あまり長い間話しているとジネットさんが起きるかもしれない。
もうそろそろ休もう…」

「明日から東の村に行くんだね!」

「……そうだな…」



シャルロにあんなことを言われたせいなのか、私はどうにも気持ちが沈みこんでいた。
それは、サリー達と話すのさえも億劫に感じられる程で……
もしかしたら、そんな気持ちが顔にも出てしまっていたのか、サリーが怪訝な顔をして私をみつめていた。
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