十五の石の物語
「待たせた…」
「何か、お祈りして来たのかい?」
「……あぁ…」
「そっか。良かったね。きっと叶うよ。」
「レヴさん、このあたりは、とても気持ちの良い所ですから、少し散策していきませんか…?」
「…そうだな…」
薔薇の花は、洞窟のまわり以外には咲いていなかったが、そのあたりには木や花がとても多く、空気さえもがおいしく感じられた。
「本当に良い所ですね~…」
「そうだね。
ジネットはこういう場所好きだよね。
……ねぇ、ところでジネットはさっき何をお祈りしたのさ?
やっぱり例の人のこと?」
またサリーの悪い癖が始まった。
「もちろん、それもあります……
でも、それだけじゃありませんわ。」
「何?何?
他にはなにをお祈りしたのさ?」
「母のことや、皆さんのこと……その他にもいろいろですわ。」
聞きたがるサリーに、ジネットの口は重い。
「いろいろかぁ……」
「じゃ、ヴェール、あんたは?」
「私ですか?
私も……まぁ、いろいろですね。」
「何だい。二人共、いろいろ、いろいろ…って……」
「レヴさんは?」
「……私も……いろいろ…だな……」
「もうっっ!!」
サリーは子供のように頬を膨らませる。
日が暮れるまであたりを散策し、私達はゆっくりと宿に戻った。
けっこう歩いたはずなのに、この晩もまた私は食が進まず、あまり話す気分にもなれなかった。
「ヴェール、ちょっと飲みに行かない?」
「私はアルコールは……」
「いいから、いいから。」
サリーは気乗りしない様子のヴェールの背中を押し出すように、強引に外に連れ出した。
「何か、お祈りして来たのかい?」
「……あぁ…」
「そっか。良かったね。きっと叶うよ。」
「レヴさん、このあたりは、とても気持ちの良い所ですから、少し散策していきませんか…?」
「…そうだな…」
薔薇の花は、洞窟のまわり以外には咲いていなかったが、そのあたりには木や花がとても多く、空気さえもがおいしく感じられた。
「本当に良い所ですね~…」
「そうだね。
ジネットはこういう場所好きだよね。
……ねぇ、ところでジネットはさっき何をお祈りしたのさ?
やっぱり例の人のこと?」
またサリーの悪い癖が始まった。
「もちろん、それもあります……
でも、それだけじゃありませんわ。」
「何?何?
他にはなにをお祈りしたのさ?」
「母のことや、皆さんのこと……その他にもいろいろですわ。」
聞きたがるサリーに、ジネットの口は重い。
「いろいろかぁ……」
「じゃ、ヴェール、あんたは?」
「私ですか?
私も……まぁ、いろいろですね。」
「何だい。二人共、いろいろ、いろいろ…って……」
「レヴさんは?」
「……私も……いろいろ…だな……」
「もうっっ!!」
サリーは子供のように頬を膨らませる。
日が暮れるまであたりを散策し、私達はゆっくりと宿に戻った。
けっこう歩いたはずなのに、この晩もまた私は食が進まず、あまり話す気分にもなれなかった。
「ヴェール、ちょっと飲みに行かない?」
「私はアルコールは……」
「いいから、いいから。」
サリーは気乗りしない様子のヴェールの背中を押し出すように、強引に外に連れ出した。