十五の石の物語
「レヴ、西の塔の魔女からの返事だよ!」

「一人で取りに行って来たのか?」

「誰かが持ってっちゃったら、いやだからね。
そんなことより、早く見てみようよ!」

私は白い封筒を開いた。
婦人は、興味がないのか、私達の話を聞いては失礼だと思ったのか、その場を離れ台所へ向かった。



「あなた方の願い、聞き入れましょう。
今夜の月が一番高く上がる時間に、西の森の泉にいらっしゃい。
決して遅れたり時間より早くには来ないこと。」

「……これだけ…?」

「そうだね、
話は会ってからってことなんだろうね。
とにかく、書いてある通りにしないと、西の塔の魔女は気難しいって話だから、機嫌を損ねたら大変だよ。」



ちょうど、朝食の準備も整った。
テーブルに並んでいたのは朝食にしては少しばかり贅沢にも思える程の献立だった。
私達は、ゆっくりと時間をかけて食べたが、夜までにはまだかなりの時間がある。



「マダム、先程のお話ですが、私は何をすれば良いのでしょうか?」

「まぁ!本当に手伝って下さるの?」

「もちろんですとも!」

婦人はその言葉を聞くと、とても嬉しそうな顔をして用件を話し始めた。

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