十五の石の物語
西の搭の魔女の言うことが正しい事は私にもわかっていた。
ここで私が死んでしまったら、サリーは何のために命を捨てたのかわからない。
だが、頭ではわかっていても、心がそれを受け入れてはくれなかった。
間違っていても、自分勝手なことでも……それでも、私にはもう生きていくことは不可能だった。
サリーを殺してしまったという罪悪感が、私の心を完全に押し潰していた。



「レヴさん……
一つだけ方法があります。
今の状況を変える方法が一つだけ……」

「ほ、本当ですか!
どんな方法なのです!?
いや、そんなことはどうでも良い。
お願いします!
サリーが生き返る術があるのなら、私はどんなことになっても良い!
どうかお願いします!」

「……わかったわ…
でも、それはあなたが望むような方法ではないかもしれない…
そして、この方法でも運命の歯車に逆らえるかどうかはわからない…
また同じことになるかもしれないし…もっと悪いことになることだって考えられるのよ。
……それでも良いかしら?」

私に考える時間は必要なかった。



「かまいません…!
サリーが生き返るなら、どんな方法でもかまいません!
どうかすぐにそれを!!」

西の塔の魔女に詰め寄る私には、一欠片の迷いもなかった。



「……わかりました。
では…ひとまず、宿へ戻りましょう。」

「あ、ありがとうございます!!」



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