十五の石の物語




「レヴ!」

「レヴさんっ!」



「……ここは?」

誰かに呼ばれ目を覚ますと、私は見なれない部屋に寝かされていた。
全身が燃えるように熱く、私は汗にまみれていた。
頭にはがんがんと殴られているような痛みを感じ、とても不快な気分だった。



「もうっ!なかなか目を覚まさないから心配したよ!
ここは星の町の宿屋だよ。
あんた、滝の帰りに気を失って倒れたんだよ。
ヴェールがあんたを背負ってここまで運んで来てくれたんだよ。」

「そうだったのか…
すまなかったな、ヴェール…」

「いえ…そんなことよりもご気分はいかがですか?」

「あぁ……大丈夫だ、ありがとう…」

そうは言ったが、本当は気分は最悪でたったそれだけ言うのが精一杯だった。



(……ついに、魔石の影響が現れ始めたか……)

そんなことを考えたのを最後に、私はまた意識を失った。




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