十五の石の物語
私はたまらず立ち上がった。
「どうしたの!?」
それに気付いたサリーが身を起こす。
「サリー、あれを…!」
私が指差す先には、十字に輝く星座があった。
「え…?あ、あれは…!」
「…どう思う?あれが、西の塔の魔女の言う十字架だと思うか?」
「うん、思うよ!!だって、レヴがみつけたんだもん。」
「どういうことだ?」
「うん、間違いないよ。」
私の質問には答えず、サリーは頷いてにっこりと微笑んだ。
(どう受けとめれば良いのだろう…?
言葉通り、素直に受け取って良いのか、それとも私は小馬鹿にされているのか…?!)
それが西の搭の魔女の言う十字架かどうかを確かめる術はない。
迷いはあったが、私は自分の直感をそのまま素直に受け止め、明日はその方向へ進むことを決めた。
「少しあちらの方を見てくる。」
そう言って私が歩きだすと、私も行くとサリーも同行する。
確かにまだ眠くてたまらないという時間ではない。
私達は空の十字の方向を目指し、歩き始めた。
暗い夜道を進んでいくうちに、だんだんと木が増えて来るのを感じた。
先程、サリーがこの近くに森があると言っていたことを思い出し、おそらく今はその森へ続いているのだろう。
このあたりの森に獰猛な動物がいるとは思えなかったが、暗い森の中を進むのは危険だ。
ついうっかりと沼にでも足を踏み入れてしまわないとも限らない。
暗いうちは森には入らない方が良いだろうと、私は考えていた。
「この先に行くのは危険だ。
今夜はこのあたりに止まり、明日、明るくなってから森を抜けよう。」
「なぁに、心配ないって。
あたしは暗い所でもけっこう目が見えるんだから、大丈夫だよ!」
そう言って、サリーは私の忠告を聞かずに森へ入ろうとする。
「やめておけ。
夜は危険だ!」
「……あれ〜?もしかして、レヴは森に入るのが怖いの〜?」
サリーのそんな挑発に私ははついのせられてしまった。
「そんなもの、少しも怖くなどない!」
「じゃあ、行こうよ!」
「どうしたの!?」
それに気付いたサリーが身を起こす。
「サリー、あれを…!」
私が指差す先には、十字に輝く星座があった。
「え…?あ、あれは…!」
「…どう思う?あれが、西の塔の魔女の言う十字架だと思うか?」
「うん、思うよ!!だって、レヴがみつけたんだもん。」
「どういうことだ?」
「うん、間違いないよ。」
私の質問には答えず、サリーは頷いてにっこりと微笑んだ。
(どう受けとめれば良いのだろう…?
言葉通り、素直に受け取って良いのか、それとも私は小馬鹿にされているのか…?!)
それが西の搭の魔女の言う十字架かどうかを確かめる術はない。
迷いはあったが、私は自分の直感をそのまま素直に受け止め、明日はその方向へ進むことを決めた。
「少しあちらの方を見てくる。」
そう言って私が歩きだすと、私も行くとサリーも同行する。
確かにまだ眠くてたまらないという時間ではない。
私達は空の十字の方向を目指し、歩き始めた。
暗い夜道を進んでいくうちに、だんだんと木が増えて来るのを感じた。
先程、サリーがこの近くに森があると言っていたことを思い出し、おそらく今はその森へ続いているのだろう。
このあたりの森に獰猛な動物がいるとは思えなかったが、暗い森の中を進むのは危険だ。
ついうっかりと沼にでも足を踏み入れてしまわないとも限らない。
暗いうちは森には入らない方が良いだろうと、私は考えていた。
「この先に行くのは危険だ。
今夜はこのあたりに止まり、明日、明るくなってから森を抜けよう。」
「なぁに、心配ないって。
あたしは暗い所でもけっこう目が見えるんだから、大丈夫だよ!」
そう言って、サリーは私の忠告を聞かずに森へ入ろうとする。
「やめておけ。
夜は危険だ!」
「……あれ〜?もしかして、レヴは森に入るのが怖いの〜?」
サリーのそんな挑発に私ははついのせられてしまった。
「そんなもの、少しも怖くなどない!」
「じゃあ、行こうよ!」