十五の石の物語
*
次の朝…
私が目覚めると、隣のベッドにいるはずのヴェールがおらず、私は驚いて身を起こした。
(ヴェール……!)
ヴェールは部屋の隅っこで頭から毛布をかぶってうずくまっていた。
「ヴェール、どうした!?」
「あ…あ、すみません。驚かせてしまって…
あまりにも太陽がまぶしくて…それで…」
「……そうだったのか。」
私はほっと胸を撫で下ろす。
しばらくすると、サリーが部屋に合流した。
朝食を運んでもらい、食事をしながら私達はこれからのことを話し合った。
「これからどこに行けば良いのかなぁ?」
「西の塔の魔女のいった『十字に導かれる』…という話がヴェールのことだとすれば……ヴェールが行き先を知っているということにならないだろうか…?」
「えっ!私がですか?」
「お父上はキャストライトのある場所については、何かおっしゃらなかったのか?」
「それが……父が言ったのは、『キャストライトを探せ!』ということだけなのです。
それ以上のことは何も……」
「そうか…」
ヴェールはキャストライトについては本当に何も知らないようで、私は少なからず落胆した。
(ということは、やはり、ヴェールが行き先を知っている…ということではなく、ヴェールの探しているものを探すことで、おのずと進むべき道がわかる…ということだろうな。
しかし、それをどうやって探せば良いというのか…?)
私は、またふりだしに戻されてしまったようで、焦燥感が募るのを感じた。
次の朝…
私が目覚めると、隣のベッドにいるはずのヴェールがおらず、私は驚いて身を起こした。
(ヴェール……!)
ヴェールは部屋の隅っこで頭から毛布をかぶってうずくまっていた。
「ヴェール、どうした!?」
「あ…あ、すみません。驚かせてしまって…
あまりにも太陽がまぶしくて…それで…」
「……そうだったのか。」
私はほっと胸を撫で下ろす。
しばらくすると、サリーが部屋に合流した。
朝食を運んでもらい、食事をしながら私達はこれからのことを話し合った。
「これからどこに行けば良いのかなぁ?」
「西の塔の魔女のいった『十字に導かれる』…という話がヴェールのことだとすれば……ヴェールが行き先を知っているということにならないだろうか…?」
「えっ!私がですか?」
「お父上はキャストライトのある場所については、何かおっしゃらなかったのか?」
「それが……父が言ったのは、『キャストライトを探せ!』ということだけなのです。
それ以上のことは何も……」
「そうか…」
ヴェールはキャストライトについては本当に何も知らないようで、私は少なからず落胆した。
(ということは、やはり、ヴェールが行き先を知っている…ということではなく、ヴェールの探しているものを探すことで、おのずと進むべき道がわかる…ということだろうな。
しかし、それをどうやって探せば良いというのか…?)
私は、またふりだしに戻されてしまったようで、焦燥感が募るのを感じた。