十五の石の物語
「レヴ、今日はどうする?
少し暗くなってから出発するかい?」

「……私は今日は用がある。
用が済み次第、出発することにしよう。
私が帰るまでサリーとヴェールはここで休んでいてくれ。」

「どこ行くの?私も行くよ!」

「いや、それほど時間はかからないと思うから、待っていてほしい…」

私は言いだしたら聞かない性格だと言うことは、サリーにももうわかっているのか、それ以上は何も言わなかった。



私は部屋を出て、フロントへ向かった。

「少しお尋ねしたいのですが…このあたりに帽子屋と眼鏡屋はありませんか?」

「帽子屋と眼鏡屋ですか…残念ながらどちらもこのあたりにはありませんなぁ…
大きな町まで行くか、行商が来るのを待つか…」

「行商はよく来るのですか?」

「まぁ、あと二~三週間もすれば来ると思いますよ。」

「二~三週間…?!そんなに……
……では、町へは…?」

「それなら、二~三日もあれば着くでしょう。」



(大きな町まで行こうと思ったら、往復で五日前後かかるということか……)



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