TWO WISH〜もしも願いが2つ叶うなら…〜
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今から5年前…。




『「乾杯…。」』


「大学生活は?」


『楽しくはねぇな…。お前は?』


「大変だよ…。まだシャンプーしか合格してねぇからさ。」


『そっか…。頑張ってんだな。』


「それより左手の小指に何か付いてんぞ?」


『あぁ…。コレか…。』



ケンは左の小指を見せた。



『病院の子がさ…。塗ってくれたんだ。』



爪どころか指の皮膚にまで、はみ出ているマニキュア…。



『ヘッタクソだろ!』




そんな風に言ったケンは今までに見たコトもない表情を俺に見せた。




まるでプレゼントをもらった子供の様に嬉しそうで優しさに満ち溢れた表情をしていた。


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