TWO WISH〜もしも願いが2つ叶うなら…〜
その日から私は病院内でケンさんの姿を見かける度、叫んでいた。



「この人殺し…。どうしてアンタだけ生きてるのよ…。」



ケンさんは表情1つ変えないで近づいて来て…。



「俺も…、そぅ思うよ…。」



そぅ言って立ち去った。




この悲しい気持ちを誰にぶつけたらいいのか…。



この苦しい気持ちをどうしたらいいのか分からなくて…。




ただ、責める人が欲しかったのかもしれない。



当たる人が欲しかっただけなのかもしれない。




そんな風に感じていた気持ちもあの光景を見て変わっていった。
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