ＴＷＯ ＷＩＳＨ〜もしも願いが２つ叶うなら…〜

「何してるの！」



外から戻ってきたジェシカが血相を欠き、血が滴り落ちる右手の傷口をタオルで押さえ込んだ。




「どうして…。こんなコトを…。」



ケンは左手をゆっくり動かし、自分の右手に触れる…。



「なぁ…。教えてくれ…。ジェシカ…。これは一体…。誰の手なんだ…？」



口も片側しか使えなくなっており、その言葉は極めて不明瞭であった。




何をしても感覚のない右手…。



もぅ温もりさえも感じなくなっていた。