TWO WISH〜もしも願いが2つ叶うなら…〜
『この2本の花を君にあげよう…。』



薄ら色付いた今にも咲き出しそうな青と白の蕾を差し出した。




『白はマチルダ…。青が俺…。白い花は白いからこそ美しい。青い花は青いからこそ美しい。それで十分キレイだから…。周りと同じ色に染まる必要なんてない。自分の色を見つけて咲かせるコトが1番キレイなんだよ…。』




彼女は2本の蕾を手に取り、愛おしそうに見つめていた。




『俺は青く咲く。だから、マチルダも白く咲いてみよう…。』


「うん…。白く咲いてみる…。」


『じゃぁ、この傷跡は要らないね…。要らない過去はメイクで消してしまおう。』


「消えるの…?」


『マチルダにとって、もぅ必要のない傷跡なら消える…。』



マチルダは自分で涙を拭い、その真剣な瞳を真っすぐにケンへと向けた。




「消したい…。」
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