お兄さんと【完】
「あれ、星くんじゃない??」


「えっ?ホントだっ!!偶然だねー!」


「あっ。どうも。」


ベンチに座って、下を向きながら火照りを冷ます私。


なんだかデジャブみたいな会話に一気に熱が下がった気がする。


顔を上げると、左斜め前方に髪をクルクルに巻いた人とボブヘアーの女の人が、飲み物を持ったお兄さんに絡んでいた。


あっ。


大学に行ったときと同じ光景。


あんまり見たくないな。


っていうか、盗み見してるみたいでいい気分じゃない。
< 126 / 374 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop