お兄さんと【完】
もらった飲み物はミルクティーだった。


ふぁー。


ちょっとぬるいけど、外がすごく寒いからちゃんと身体があったまる気がする。


「寒いね。」


「あっ!すみません。中に戻りましょう!」


室内に入ると、どうしてもさっきの女の人たちを目で探してしまった。


でも姿が見えなくて一安心。


さっきと同じベンチに座って大きなシャンデリアを見上げる。


「お兄さんって、何歳ですか?」


「えっ、今更?っていうか、知ってると思ってたよ。」


「知らないです。年齢だけじゃなくて、私はお兄さんのこと何も知らないですもん。」


「そうだったね。」
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