お兄さんと【完】
「2人で押し掛けてすみません。これ、かずちゃんにあげてください。」


私がさっきこっちゃんと買ってきた袋をお兄さんに差し出すと、素直に受け取ってくれた。


「かずささっき起きたばっかりだから、ちょっと顔出してく?今日1日退屈そうだったからさ。」


お兄さんは私たちに向けてスリッパを並べてくれてる。


もう私たちがイエスと言うのはお見通しみたい。


私たちもかずちゃんの顔が少しでも見たくて、遠慮なくお邪魔することにした。


「おじゃまします。」


いつもかずちゃんの家に遊びにくるときには、かずちゃんと一緒だったから、お兄さんに出迎えられておじゃまするのはちょっと変な感じ。

< 14 / 374 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop