お兄さんと【完】
なんで私が声かけられたの?
そう思うことしか出来なかった。
そのせいで最初に投げかけられた言葉もすっかり忘れていた私。
声をかけられた驚きでなにも言えなくなっている私に、目の前の女の人はもう一度私に話しかけてきた。
「今から星くんと会うんでしょ?」
えっ...。
なんで知ってるの?
星くんがこの人に話した...ってことかな?
「あっ、...はい。」
とりあえず必死に返事だけは返しておいた。
我ながらに素直すぎる返事。