お兄さんと【完】
ふみかさんとだけでもぎくしゃくして話してるのに、今まで傍観者だった後ろにいる女の人と男の人までも口をはさんできた。
その言葉に内心戸惑う私。
どうすればいいのかわかんないじゃん!
この場にこっちゃんとかずちゃんがいたら、きっとこっちゃんがテキパキと対応してるんだろうなぁ。
私にはそんな勇気も度胸もない。
「私もみたいなぁー。手作りのゼリー。」
私に合わせられたふみかさんの視線が怖いくらい痛い。
その鋭い視線にあっさり負けた私は、人に自慢して見せられるほどでもないゼリーが入った紙袋に手をかけた。
「見ます...か?あの、全然たいしたものじゃないんですけど。」