お兄さんと【完】
「ふぇっ??」
理由をつけて今日会うのを断ろうとするのを、私になかなか言わせてくれない星くん。
それどころか私が言いたかったことを先に星くんに言われて、思わず変な声がでちゃった。
「まだ駅からそんなに遠くには行ってないでしょ?稀那ちゃんが駅の中に走って行くところまでは見えたんだけど!」
うそ!?
星くんに見られてたの?
泣いてたの、気づかれちゃったかな...?
「あの....まだ駅の中、にいるよ。」
「そっか。じゃぁ俺も駅の中に行くよ。」
「うん。改札に続くエスカレーターのとこにいるね。」