お兄さんと【完】
忘れられないクリスマス
「ありがとう。ゼリー作り一生懸命練習したんだ。簡単なものしか私には作れないけど、星くんに食べてもらいたかったの。」
「うん。ちゃんと頂くよ。」
星くんの言葉でネガティブ思考から脱出出来た私は、今までゼリー作りを練習してきた日々を思い返した。
私がここまで頑張ったのは、星くんに食べてもらいたかったからだもん。
ここで星くんにゼリーをあげられなかったら、今までの頑張りも意味のないものになっちゃう。
星くんの言葉は不思議だなぁ。
私が我を忘れちゃってても、星くんの言葉は素直に受け入れられちゃう気がする。
やっぱり大人なんだ。