お兄さんと【完】
「小町さんはかわいいもの好きだから、きっときなこって呼ぶこと気に入ると思ってた。」
あぁ、なるほど。
だから真っ先に『みんなからきなこって呼ばれてます』なんて言ったんだ。
「それに、稀那ちゃんって呼ぶのは、俺の知る限りで俺だけにしてほしいし。」
えっ...
それだけ言うと、星くんは私の耳元から離れた。
.....あっ
慌てて私も乗り出していた身を戻してちゃんと椅子に座る。
一瞬思考停止しちゃってたー。
だって、星くんがっ!!