お兄さんと【完】
「あれ?待っててくれたの?」
あっという間に戻ってきた星くんの手には、私があげたゼリーの紙袋。
すっかりその存在忘れてたー。
「小町さんに頼んで冷やしておいてもらったんだ。頂いていい?」
「えっ?ここで!?」
だって目の前にはこんな可愛いケーキがあるんだよ?
そんなわざわざ私の作ったゼリーなんか持ち出してこなくていいからっ!!
なんかせっかくの雰囲気壊しちゃいそうじゃん。
それでも...じっと私の返事を待ってこっちを見てる星くんの眼力に負けた私はイエスと答えることしか出来なかった。
「い、いよ?」