お兄さんと【完】
数回のコール音の後、3日ぶりの声が聞こえた。
『もしもし、稀那ちゃん?』
「あ、星くんっ?」
『珍しいね、稀那ちゃんから電話してくるの。どうした?』
心臓の鼓動が高鳴るのがわかる。
パニックになりそうだけど、今はかずちゃんに言われたままに会う約束をすればいいんだっ!
「えっと、星くんさ、今年...も、もうちょっとで終わっちゃうね。」
『うん、そうだね。』
ちがーう。
私が言いたいのはそこじゃないのにっ。