お兄さんと【完】
運転している星くんの横顔を見て、私は顔を縦にブンブンと振る。


「っぷ。稀那ちゃん、その反応かわいいよ。」


えぇっ!?


まさか笑われるなんて思わなかった。


赤信号になって丁度車が停止されると、今まで前を見ていた星くんは私の方に向き返る。


わあぁぁっ。


目!


目が合ってるよ、今っ!!


「顔、真っ赤だよ?」


そう言って私の右脇の髪を耳にかける星くんの手。


おかげさまで星くんのことがより一層良く見えちゃう。


ドキドキ心臓が鳴ってる。
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