お兄さんと【完】
赤いという私の頬を触ってくる星くんの姿に、余計顔が赤くなっちゃいそう。


でも、さっき握って温かかった星くんの手は、今度は冷たくて気持ちよく感じる。


その分私の頬が熱いってことだろうけどね。


「せ、星くん。青!信号、青になったよ!!」


「ほんとだ。赤信号があっという間だね。」


名残惜しそうに私の頬から離れた星くんの手は、ちゃんとハンドルを握って私の家まで送ってくれた。


「また明日ね。」


「うん。送ってくれてありがとう。」


星くんがいきなりシートベルトを外して、私の座る助手席のシートに腕を伸ばしてきた。


ふぇぇっ


な、なに!?
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