お兄さんと【完】
と、そんな感じで星くんとの数学教室はあっという間に宿題を半分まで進めてくれた。


「んーっ。」


ずっとノートに向けていた身体を伸ばして一段落つくと、星くんはテープルに置いた腕の上に頭を乗せて私を見上げてきた。


「疲れた?」


わぁっ


その視線やばいよ!!


上目遣いってやつ?


か、かっこいい...


首を横に振りながらも、その姿を目に焼き付ける私。


「頑張ったご褒美に、いいとこ連れてってあげるよ。」


行き先を聞いても秘密と返されるだけで、なにもわからぬまま星くんの車に乗り込む。
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