お兄さんと【完】
私が頭を上げると、もうひとり奥のキッチンから顔を出す人影に気がついた。


「せーーーいっ!!」


え、えぇっ!?


狭い店内に響く大きな声。


思わず私は身体をビクッとさせて驚いた。


「いちいちうるさいなー。」


えっ!!??


せ、星くんがうるさいって言った!!


意外すぎて星くんの方に思いっきり振り返っちゃった。


「あぁ、驚かせてごめんね。あの人は秀(しゅう)って言って、俺の大学の友人なんだ。」
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