お兄さんと【完】
「星が俺のことシカトすんだけどっ!てか、彼女にゾッコンすぎて、俺のこともしや見えてない感じ?」
秀さんが嘆く言葉に耳も貸さずに私にメニューを見せてくれる星くん。
もはや私のが聞いてるの恥ずかしくなってきた...。
そんな大きな声で彼女とかゾッコンとか言わないでー!
「俺はいつもこのティーセットで、本日のおすすめケーキを食べるんだ。稀那ちゃんはなにが食べたい?」
「あ、えっと。私も同じのがいいかな。」
「じゃぁいつものティーセット2つお願いします。」
「ちょっとちょっと!星は俺の話聞いてよー。」
キッチンから出てきた秀さんの顔に、星くんはメニューを突き出す。
「店員さんはちゃんと仕事してくださーい。」