お兄さんと【完】
「きなことかずさの兄ちゃんのことは、うちもかずさに言ってないんだ。で、今回かずさがうちら2人のことを避けてるのは、うちに声かけてきたケバい人が関係してるような気がするんだよなー。」
こんなときでさえ思う、こっちゃんの頭の展開の早さ。
学校の勉強は私と同じくらい良くないのに、頭のキレはいいし、勘が鋭い。
それがこっちゃんの行動力を高めてるんだと思う。
「ま、おおかたきなことかずさの兄ちゃんが付き合ってることを知らないのはかずさだけだとか、親友だと思ってるかもしれないけど実は1人仲間はずれにされてるんだとか言われたんじゃん。」
「そんな!!私がどうこう言えることじゃないかもしれないけど、早く誤解とかないとっ!」
「そうだよ。うちもかずさに話さなきゃいけないけど、それ以上にかずさはきなこの口から話してほしいって思ってることがあると思うよ。」