お兄さんと【完】

あたふたするかずちゃんを他所にこっちゃんの話が続けられる。


「あくまでも予測だけどさ、うちに声かけてきたケバい女はかずさと顔見知りなんじゃない?だからかずさには何回も手紙を送るっていう手間のかかることしたんじゃないのかな。」


「えー...。知り合いのケバい女の人なんて言われても誰だかわかんないよ。」


「んじゃぁもうひとつヒントね。そのなかでもきなこと共通点がある人はいる?」


また私!?


かずちゃんと私の面識がある人で、私に恨み持ってて、化粧の濃い女の人なんて言われても全然わかんないよ。


「きなこちゃんと接点ある人って言ったら、この学校の人くらいだよ?ねー、きなこちゃん。」


「うん。私もそう思う。」


かずちゃんと私が互いに頷き合ってると、こっちゃんがすかさず間に入ってきた。


「いや、うちに声かけてきた人はもっと年上だよ。例えばさ、かずさの兄ちゃん関係とかさ。」
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