お兄さんと【完】
私はちょっと人見知りするけど、秀くんに初めて会ったときは私普通に話せてたもんね。
なんていうか、すぐに誰とでも打ち解けちゃう感じ?
「しゅーちゃんっ!!」
秀くんを遠くから呼ぶ声に聞き覚えのあった私は思わず声のする方に振り返る。
あ...
「あぁーっ!!」
!?
いや、声に出したのは私じゃないよ!!
私の隣にいるかずちゃんが私と同じ方をみて叫んだの。
幸い秀くんの周りが騒がしいから、かずちゃんのちょっと大きい声も私とこっちゃんの耳に入るだけだった。