お兄さんと【完】
でも、どうしよう。
嬉しいっていうか...い、愛おしいって言うの、かな?
照れくさいくらい星くんの愛を感じる気がする。
秀くんが事件だとかって叫んでたのはもう全然気づかなかったけど、それを聞いて遠くから必死に追いかけてきてくれたことが。
心配、してくれたのかな?
「あ、ありがとっ!」
「いや、逆に変に乱入しちゃってごめんね。秀の言葉を思わず鵜呑みにしちゃってさ。」
なんでかわかんないけど、星くん照れてる...?
「マジで恥ずかしいわ、この状況。ホントごめんっ」
しゃがみこんだまま繋がれた私の手に額を当てた星くんに再び心臓が高鳴る。
私は声を出せずにただブンブンと首を横に振るしか出来なかった。