お兄さんと【完】

その間もずっと頭を下げたままのふみかさんを見て、その女の人もやっと頭を下げた。


「すみませんでした...。」


「もう今後はこんなことまっぴらごめんだから。」


「はい。」


釘を刺したこっちゃんの言葉にも申し訳なさそうに返事をする製菓女子大学の2人。


「ってことだけど、どうするきなこちゃん?」


「へ?わ、私!?」


かずちゃんにいきなり話を振られて間の抜けた返事をしてしまった。


「そうだよ。今回の真のターゲットはきなこだったんだから。」


あ、そういうことか!


えっと...なんていうかもうしないって言ってるし、ちゃんと反省してるみたいだし、私はもう大丈夫なんだよね。


「あのっ。もうお二人とも顔あげてください!私はもういいので。」


そこまで言ってやっと頭を上げてくれた。
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