お兄さんと【完】

「でもまぁ、きなこちゃんらしいよね。」


さっきとは違っていつもと同じ笑顔を見せてくれたかずちゃん。


「2人は?まだ許せ...ない?」


今回直接被害を受けたのはこっちゃんとかずちゃんだもん。


私ただ1人が許しただけじゃちゃんと解決にならない。


「うちはもういーや。なんかどうでもよくなってきた。」


「そうだね、私も。とりあえず女の嫉妬心が原因だってわかった時点でなんか呆れちゃったし。」


もう今回のことには興味なくなったような口ぶりのこっちゃんとかずちゃん。


簡単に許す私は甘いとか言っておきながら、もう目の前のことには興味無さげな2人。


「はい!そういうことで解散っ!」


パンッと手を叩きながらこの場を締めくくる秀くん。


それを合図にしたかのように、こっちゃんはんーっと身体を伸ばした。
< 337 / 374 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop