お兄さんと【完】
「まぁきなこちゃんは素直だし、お兄ちゃんもそういう身勝手な人じゃないだろうから大丈夫だと思うんだけどね。」
「うんっ!」
「妹の私が言うのも変だけど、お兄ちゃんは結構優しいと思うんだよね。その優しさがきなこちゃんにとって幸せなものであるならいいんだけど、それが逆に重荷にならないかが心配。」
「重荷?今はそんなこと思ったことないよ。最初はぎこちなく受け取ってたけど、今は逆に照れながらも素直に受け取らせてもらってますっ。」
最初の頃は本当に優しい星くんとどう接していいのかわかんなかったもんね。
「それはよかった。てかもうお兄ちゃんの言葉にはどんどん甘えちゃっていいからね。その方がお兄ちゃんも嬉しいだろうし。」
「あはは、そうだねー。」
笑ってみたものの、そう簡単に甘えられないんだよ。
甘えるのが恥ずかしくてなかなか出来ないの。
素直に甘えられたらどれだけ可愛いんだろうかって思う日々。