お兄さんと【完】
「すごいっ!かわいいっ!!」
星くんが柑橘系が好きって言うかずちゃんの情報から、図々しくも出来たら柑橘系使ってくださいってお願いしてた。
「俺がロウソクに火つけるから、そしたらテーブルまで持ってってもらえる?」
「はいっ。」
想像以上に見た目が可愛くてロウソクさすのでさえ勿体なく感じちゃう。
白いケーキの上にホワイトチョコのお花やオレンジの輪切りが飾られていて、ものすごくお洒落。
「気に入ってもらえたかしら?なんか作ってたら楽しくなっちゃって、いっぱい飾り付けしちゃったのよね〜。」
キッチンに戻ってきた秀くんのお母さんが恥ずかしそうに頬を手で隠した。
「もう期待以上です!ありがとうございますっ。」
丁度秀くんがロウソクに火をつけ終わる。
「はいはい、完成っ。稀那ちゃんの出番だよー。」
「あ、はいっ!!」