お兄さんと【完】
「こっちおいで。」


歩きながら私の方に振り返ったお兄さんは、私にばっちり目を合わせて誘導してきた。


とりあえずわけもわからずお兄さんについて行ったら、キッチンに到着。


「マフィン食べるの手伝ってほしいんだ。」


「マフィン...ですか?」


お兄さんが持っていた鞄の中から紙袋を出した。


その紙袋からは可愛く包装されたマフィンがどんどん出てくる。


「えーっと、ブルーベリーと紅茶とココアとプレーン。どれがいい?」


お兄さんは紙袋からマフィンを取り出すと、中に入っていたメッセージカードを見ながらマフィンの味を確認する。


「いいんですか?もらいもの...ですよね?」
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