お兄さんと【完】
「俺も今から部屋に行くから、階段上がるまでこれは俺が持ってくよ。」


こういうことをさらっとしてくれるのって、やっぱり大人だなー。


お兄さん、何歳なんだろう?


お兄さんの後ろをついて歩くと、2階に到着。


マフィンの乗ったお皿を受け渡される。


「ごゆっくりどうぞ。」


「ありがとうございます。」


お兄さんはかずちゃんの部屋の隣の部屋に入って行った。


そんな様子をドアが閉まるまで見届けた私は、かずちゃんの部屋に入る。


「きなこー、遅かったじゃん?家の中で迷子にでもなったか?」


「っぷ!さすがにうちで迷子はないでしょ。」


2人に思い切り笑われた。

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