お兄さんと【完】
校舎に入ると、なんだかここにいるのが場違いな気がする。


大学生も私服だし、私も今日は私服なんだから、全然溶け込んでる気もするけど...


やっぱり居心地悪いー。


「ここでちょっと待っててもらえる?」


「はい。」


休憩室みたいなところに案内されて、みんなが話ながらジュースを飲んでる所にひとり取り残された。


ケータイをいじりながらお兄さんを待っていると、廊下から女の人とお兄さんの話声が聞こえた。


「星くん、今日学校来てたんだー?」


「先輩、お疲れさまです。提出物のためにちょっとだけですよ。」


「さっき製菓女子大の子達が星くんのこと探してたよ。」

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