お兄さんと【完】
「なんだか今日は振り回しちゃってごめんね。」


「!?」


まさかお兄さんに謝られるとは思ってなくて、口を半開きにしてただお兄さんを見つめることしかできない私。


そんな私を見て、当然ながら笑うお兄さん。


「なんで驚くの?」


「いや、むしろなんでお兄さんが謝るんですか?ここは今日1日のお礼を私がお兄さんに言うのが自然な流れだと思いますよ!」


「そうなのかな?」


そうだと思います!って自信満々に言う私の言葉なんて半信半疑でしか聞いていなさそうなお兄さんは、コーヒーを飲みながら的確に私の気持ちを暴く。


「今日1日、きなこちゃんがあんまり楽しそうじゃなかった気がするからさ。」
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