お兄さんと【完】
「今日のことは一度リセットして、また俺と出かけてくれるかな?」


「あっ、はい!」


わざわざ言い直してくれたお兄さんの言葉もよく理解しないまま、返事を返す私。


聞きないことはたくさんあったのに、それも聞けずに時間だけが過ぎて行った。


「そろそろ帰ろうか。」


無言のまま過ぎた時間がどれだけだったかもわからないくらい、私は自分の世界に入り込んでいた。


お兄さんのその一言で、私も席を立って車に移動した。



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